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大破した塗師屋。倒壊の危険があるため中のものを取りに入れない。


2007年3月25日朝9時42分、能登半島一帯を襲ったマグニチュード6強の地震。ニュースを目にした瞬間に思ったのは、輪島の漆器を作る人たちのことでした。和ブームとはいわれながらも、生産は減少傾向が続き、代々の蒔絵師がトラックの運転手に転業したというニュースに心つぶれる思いがしたことも。

 

災害を報じるテレビのニュースで古い知人の塩安漆器工房の塩安真一さんが取材に答え、被害は大きいけれど、頑張ってお客様の要望に応えてゆこう、と、自らを励ますように社員に向かって話しているのを目にしました。さっそく連絡が取れ、当事者の目で見た輪島の町、漆器にかかわる人たちの様子をレポートしてもらうことになりました。
塩安さんのお仕事の合間にやっていただくことなので、筋道を立ててというわけにはゆかないかもしれませんが、とにかく、輪島の最新情報をレポートしてもらえそうです。

  塩安漆器工房の倉庫

“昨日(4月3日)、漆器組合として県に色々な支援をお願いするため塗師屋さんを回ってきました。その中でも建物の被害の大きかった一軒です。他にも、同じように危険なために倉庫の取り壊しとともに、塗物が被災ごみとして捨てられた塗師屋さんがもう一軒ありました。どちらの親方や奥さん も「こんなもん、はやどうなるいね。はよ、片付けて仕事せんなんね!」って感じ。元気です!ほんとにこちらが恐縮するほど。元気に頑張らんなんね! と 言ってくれました。調査する我々も、被害の大きさこそ違え、みんな何らかの形で被害があり片付けに頑張っているときに、この元気、明るさには助けられ ます。”(塩安真一・報 2007.4.4)

また、大崎漆器店は輪島でも1、2に大きく、輪島の文化財とも言うべき塗師屋さん。奥にのびた古い家屋や蔵を案内していただき、古い漆器のコレクションを見せて頂いたことがあります。その家屋も蔵も、ほとんど壊滅状態とのニュースを聞いていました。
でも、塩安さんのメールには、“大崎さんに会ってきました。
何としても建物は残す!と強く言っていました。また古民家の専門家が輪島に入っているようで、その人の話では問題なく復活出来るそうです!問題は金ですね。輪島全体の問題です。
単純だけれど一番難しいですね。”と。

桐本木工所の倉庫。建物は危険の赤紙が貼られたそう。
    (2007/4よこやまゆうこ)

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