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『新品の秋空どこまでも無傷』 遊子

9月に入り、標高1500mの地は、すっかり秋の準備。八ヶ岳最終レポートです。颱風で大量の白樺の葉が落ちました。高く伸びた唐松林が日照を遮るために、日中でもひんやりして気温が上がりません。徒然なるままの写真レポートです。
  最近、日本中で害獣問題がニュースになります。ここではもっぱら鹿害。別荘を建て、植樹したのに、ことごとく新芽を食べつくされ木が育たず、やがて根も枯れてしまったお家。樹皮が柔らかい若木は、皮を剥がれて水が吸い上げられず、やがて立ち枯れ。野菜の新芽は格好のごちそう。フェンスで防御するもあまり効果がないと隣人の嘆き。でも、朝カーテンを上げて、すぐそばに来ていたバンビと目が合ったりすると、その愛くるしさに負けてしまいそう。ピョ〜〜ンとひとはねして母鹿の方に駆けてゆくうしろ姿を見ながら、“いずれは害獣、、、”と複雑なこころもちです。昼夜を問わず、車の前に飛び出してくるのも危険がいっぱい。隆々たる角をもつ雄鹿であれば、こちらのダメージも大きそう。
近頃、狸は見かけません。アライグマもいないよう。冬が寒過ぎるせいでしょうか。温暖な三浦半島に大移動したのかもしれません。
ここは虫の天国。時期、気温に司られて様々な昆虫が現れては消えます。虫嫌いの向きにはとんでもないところ。昆虫大好き人間にとっては愉しい限り。その造形の妙には感動してしまいます。極彩色をまとった毛深い蛾の宝石のような目、擬態の名手の完璧な自然コピーには驚嘆。コンコンコンコン!と気ぜわしくノックする音。誰?と思えば、赤ゲラが壁板を突いている。周りにわんさと木が生えているのに、何故、古い板塀を突くかね〜。姿は見えねど、小動物も多々。一昨年の夏の夜、小さな蝙蝠が多分煙突の隙間から侵入。向こうもパニック、こちらもパニック。逃げ飛ぶ黒いものを部屋のすみに追いつめたものの、どうしたらいいか、、、。乱れる頭で思いついたのは、バケツで伏せて、段ボール板をすっと差し込んで、捧げるようにして窓から放つ。バケツから聞こえるキーキーとの鳴き声も独特。汗と鳥肌が同時にでました。この遭遇で、蝙蝠の何が無気味なのかが分かりました。飛んでいるのに羽音がしない、これです。鳥との決定的な違いは、この無音で飛びまわるものに慣れていない怖さ、ということでした。本来は外に住む姫鼠との遭遇も衝撃的。トイレの蓋を上げたら、なかに浮かんでいたのです。水を飲みに隙間にのぼったところ、足を滑らせてドボン、、、。
秋めいて空気が乾燥してきたので、干し野菜もせっせと作ります。畠でできた巨大大根を切干し大根に。茗荷もひと干しして甘酢に漬けようか、、。胡瓜も人参もピーマンも各種バーブも、大抵のものは干して保存します。
進まない震災復興を怒りまた嘆じ、颱風の水害に息を飲み、被害者の方々の暮らしに思いを寄せながら過ごした一夏でした。
    (2011/9 よこやまゆうこ)

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