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<その3>Petersburg LeConte Glacierをジェットボートで

雨模様のなか、ジェットボートに乗り込んで ルコンテ氷河へ向かう。北半球最南の潮間氷河という。岸辺近くのブイに4、5匹の大きなオットセイが乗って朝寝。ふと気づくとそこここに小さな氷塊が浮かび始める。氷河が近づいたということか、と思っていると、その数もサイズも一気に増し、ガリガリと船底にぶつかる音。流氷には、空気が入ったような白く不透明なものと、透き通った水色のものと二種類ある。成立ちの違いだろうか。尋ねそびれた。ルコンテ氷河に近づくにつれ、気温急降下。デッキに出ていると数分で手が凍える。正面に見えている氷河の背後には、どれほどの大きさの氷河が連なっているのか、想像が膨らむ。船がエンジンを止めると、プチプチプチという流氷が立てる音が聞こえる。 古い記憶を呼び起こしそうな音。アザラシが一頭、所在なげに流氷の上で休んでいた。本日のアトラクションは、氷塊を船に取り上げ、乗船客に持たせて写真を撮らせるというもの。1万年前の氷と聞くが、よく聞けば、最近降った雪でできたものが多いとか。口に含んだ小さな氷片は、1万年前のものと信じて透明無色無味無臭の氷を味わった。
Petersburg(人口約3000)は鮭やハリバットなどの漁業の町。ノルウエー人が開拓したなごりで、今でもその影響を残している。スーパーマーケットでも色白、金髪の背の高い若い女性がちらほら。スーパーの入り口近くに、ライフル銃や大小のピストルをずらりと並べて販売しているのには驚いた。一ヶ月前のコロラドの映画館での事件は、アメリカ最悪の銃乱射事件としてテレビは特別番組を組んでいた。銃撤廃を主張する出演者が、銃による死者の数について日本との比較で語っていたが、この国の銃所有はおそらく当分は続くのだろう。気軽に話題にしにくいテーマなのだが、普通のアメリカ人に尋ねてみたい気がする。
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    (2012/8 よこやまゆうこ)

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