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(琉球はりこ)豊永盛人作
<番外編><シリーズ・私のたからもの>『漆作家・佐藤智洋さんの宝物は、愛らしい郷土玩具』
「湘南の漆」のメンバーである佐藤智洋さんの宝物は、懐かしい郷土玩具の数々です。
落ち込んだ時などの精神安定剤のようでもある、と。仕事人間でいま働き盛り、趣味のランニングにも時間が取れないほど制作に打ち込んでいる佐藤さんの、ほっとする時間の相棒でしょうか。
    「私のたからもの」は私が手仕事の世界に興味を持つきっかけとなった郷土玩具です。
    仙台に住んでいた祖父(私が大学生の時に亡くなりました)の家には、こけしをはじめとした多くの郷土玩具が飾られていました。小学生の頃は、毎年、夏休みに遊びに行っていて、その度にこの郷土玩具に触れ、その愛らしさに惹かれて、少しずつ私も集めるようになりました。
    こけしの制作の実演を見学したりもして、次第に手仕事に興味を持つようになり、将来こうした仕事をやってみたい、という思いが少しずつ深まっていきました

(赤べこ、木下駒、笹野一刀彫、鳩車、黄鮒、起き上がり小法師)

(松川だるま)

(こけし)
   私の郷土玩具コレクションの中では、特に仙台の松川だるまがお気に入りです。色鮮やかで縁起の良い模様に大変惹かれ、小学生の時どうしても欲しかった物の一つでした。 成長するにつれて別のことにも興味を持つようになりましたが(地図を作る仕事。大学は地理学科に進みました)、手仕事に携わりたいという思いは変わらず、紆余曲折ありましたが現在の漆の仕事に辿り着くことができました。
   私は少しネガティブなところがあり、失敗したり思い通りに作業が進まなかったりすると、すぐに落ち込んでしまうのですが、そういう時は、素朴で愛らしい郷土玩具たちを眺めては癒やされ、元気を取り戻すようにしています。今となっては私の精神安定剤のような存在です。
   私の制作する器もこの郷土玩具のように、使う方々に癒やしや安らぎを与えられるような存在になりたいです。郷土玩具に時々癒やされながら、この先もずっと漆の仕事を続けていければと思っています。
佐藤智洋さんの個展のお知らせです
会期: 2022年1月8日(土)~17日(月)
会場: 「ギャラリーやなせ」
京都市北区紫野南舟岡町61-28
075-468-1627
https://m.facebook.com/murasakino6128/
(2021/11 よこやまゆうこ)

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